本当に面倒くさいゴミ厄介競馬オタクの戯言

※注意 これは私個人の意見です、馬鹿なこと言ってるな程度に見てください。

そして私はアニメーション業界に関しては一般の方より相当詳しいです、脚本の難しさ等も重々承知した上での戯言です。

 

 

まず、ウマ娘3期自体は程々に面白かったと思っています。

別にそこまでストーリーに破綻があった訳では無いですし(1部ヤバいのがあったけど)、作画が崩れていた訳でも無い、寧ろ今までのシリーズ(トプロを除く)で一番の出来だったのでは無いかと思う程。

それを前提とした上で、私の戯言を綴っていきます。

 

客観的な視点で見れば、ウマ娘は3期になってから大きく人気を落としています。

これは各サブスクサイトのランキングやニコニコ動画の再生数、円盤の売上等で確認出来る客観的な事実です。

そしてここからは私の不満点、厄介オタクターイム。

 

ー史実とかけ離れ過ぎているー

 

このウマ娘という作品は第1話の冒頭にテロップでも出た通り、"事実に基づいた表現を心がけたフィクション"です。

私が思うにこのウマ娘という作品は、史実要素の丁寧さで注目を集めていった、とみています。

勿論それは制作側も狙っている事、だからこそ1話の冒頭にあの様なテロップを入れたのでしょう。

競馬好きの人間ですら分からない小ネタが各所に散りばめられ、それを通じてウマ娘から入った人が史実に興味を持っていく、その様な流れが1期からトプロまではあったと記憶しています。

「いやでもダービー同着とかテイオーのJCカットとか、今までだって史実要素を壊してたじゃん」

確かにその通りです、がそれは話を面白くする為の改変、私もそれ自体には納得しています。

 

では第3期はどうだったのか。

結論から言うと、駄目です。

そもそも史実のレース展開自体を変えていたり、史実とは全く違う解釈を取っていたり。

その代表格が"ピークアウト"です。

 

私はこのシーンを見た瞬間、怒りで我を忘れて持っていたリモコンを放り投げました。

超重馬場の天皇賞秋で見せた異次元のスタミナとパワー、あれがピークアウトしたウマ娘のレースってマジ?

そして2017年のジャパンカップシュヴァルグランが勝てた理由がボウマン騎手の神騎乗でも落鉄でもなく、ただ単純にキタサンが衰えたから?

シュヴァルグランの頑張りに対してキタサンが歩み寄る感動的なシーンが、キタサンが衰えたから勝てただけ、そんな風に見えてしまいます。いや、見えます。

果たしてこれが本当に事実に基づいた表現と言えるのか?言える訳が無いです。

仮にこれが前述した"話を面白くする為の改変"であったとするならば、まあ大失敗でしょう。

その理由は至って単純、圧倒的に人気が落ちているから、それで片付けられます。円盤売上落として赤字垂れ流してますからね。

 

ーキャラクターに魅力がないー

一つ、キタサンブラックを描写出来ていない。

二つ、サトノクラウンサウンズオブアースら新登場ウマ娘がモブ。

 

まず一つ目、キタサンブラックというキャラクターをしっかりと描けていない点です。

キタサンブラックは日高のヤナガワ牧場、つまり中堅牧場の生まれであり、購入時の金額は350万円。

初めて1番人気になったのは4歳秋の京都大賞典で、それまでは馬券的に人気してませんでした。

管理していた清水調教師も中堅どころでGⅠ勝利経験は無し、つまりキタサンブラックという馬はデビューからそこまで期待されていなかったと言う事です。

一方サトノダイヤモンドは天下のノーザンファーム生産馬で取引価格は2億4150万円、管理していた池江調教師もGⅠ勝利経験を持つトップレベルの調教師、つまりこの2頭は全くの対照的であると言えます。

そして初GⅠ制覇となった菊花賞日本ダービーでの惨敗や血統面から距離不安が囁かれ、北村騎手も中団から差す競馬を選択....といった面白い史実要素が殆どありません。

菊花賞前に自分はトウカイテイオーの様にはなれない、といった描写はありましたが、それもその時だけ。

年月を1年ずらしてまでサトノダイヤモンドとの関係性を持たせたいのなら、その期待の落差をしっかりと描いた方が良かったのではないでしょうか。

 

続いて二つ目、これは単純に描写不足です。

サウンズオブアースはそもそも出した意味が無く、ナイスネイチャの方が出番あるんじゃないかと思う程。

サトノクラウンで言えば宝塚記念デムーロ騎手の手腕でキタサンブラックをオーバーペースにし沈めた、所謂神騎乗。

私はてっきりライスシャワーの様に、狙いを定め作戦を練り徹底的に勝ちを追求した末の勝利、というレースになると思っていたのですが、結果その描写は一切無くピークアウトのおまけ付き。

 

ーレース描写ー

 

言ってる事と展開が真逆でただ叫んでいるだけの心理描写が殆ど無い有馬記念や、最後詰められたのにスパートを掛けて突き放した事になってる天皇賞春、競走馬に対してのリスペクトを微塵も感じない"誰"発言の宝塚記念に、何故か馬場の悪い内に自ら切れ込むサトノクラウンさんが見れる天皇賞秋と、とにかく史実と離れたレースが多過ぎます。

再三申し上げますがこれは"事実に基づいた表現を心がけたフィクション"、私にしてみればその最低限すら守れていない様に思えます。

 

ー制作的な方面ー

 

私は及川監督のファンなので、正直がっかりしてしまいました。

みなみけおかえりでは2期の失態を挽回してみせたり、俺ガイル続では作画を一新させながらも元のシュールな面白さを保ったり、完では作画を維持しつつ完走させたり...

そんな監督の作風が1期と2期ではしっかり機能していたのに3期ではこの有様。

誰に原因を求める訳でもありませんが、その原因の一つに脚本家の入れ替えがあると考えています。

1期と2期で脚本を務めた方々が、3期になって居なくなってしまっている、単純ですが分かりやすい事実です。(ちなみにシンデレラグレイに行ってます、だからあんなに整合性が取れてて面白いんですね!!)

つまりそもそも脚本段階の原因でもあり、もっと遡るとプロデューサー、制作形態....芋蔓式で批判が出来てしまうので、此処は一つ不運が重なってしまったのだと表現しておきます。制作期間とか大丈夫だったのかな?

 

ー良かった点ー

 

サトノダイヤモンド菊花賞や、シュヴァルグランジャパンカップはしっかりと描写されていて良かったと思いますまる

 

 

ーまとめー

 

私がこの作品において最も足を引っ張った要素はピークアウトだと考えています。

絶対ピークアウトしてないだろ、と思わせる様なレースを無理矢理ピークアウトしているレースに変えてしまっている為、違和感を覚えますしライバルウマ娘は衰えたから勝てた、というスッキリしない描写になってしまっています。

ウマ娘という作品は非常に面白いですし、私もまだまだ応援していきます。

是非劇場版ではこの様な事が無いように....